できるとできないの話|考えていること|作業療法士 野村寿子

2013.09.07 / text

できるとできないの話
海で足のつかない深いところから砂浜の方へ泳いで戻ってくることをイメージしてみて下さい。
足がつかないと思って一生懸命泳いでいたのに、少し足を伸ばしてみると、
もうすっかり浅いところまで来ていた…という体験を私たちは、容易に思い出すことができます。
このように余裕で立つことのできる場所にいても、立てないと思っていると立つ事ができないのです。
私たちは自分が感じたとおりに動いているので、ちょっと手を伸ばせば届くところにあるものでも、
届かないと思ってしまうと手を伸ばすことをしなくなってしまいます。
重要なのは「できる」と体が感じる事です。一度体が「できる」と感じると、
体は自信を持って動き始め、どんどん「できる」を積み重ねていきます。
姿勢は「できる」と「できない」の違いにも大きく影響しています。機能的に体を保つことができると、
届かないと思っていたところまで手を伸ばすことができます。「もうこれ以上考えることは無理だ」と
思っている時でも、快適に座り続ける事ができていると、
「もう少し考えてみようかな」という気持ちになり、そこからアイデアが浮かんでくることがあります。
不安定さは体の緊張を高め、動きにくくします。そして体に力が入ると、思考も働きにくくなります。
だから、ガチガチになって頭が真っ白になるというのは、体の緊張を緩めることから解決する事ができます。
姿勢で「できる」を作ることは、
姿勢とは全く関係のないように見えるところで大きな良い結果を生む可能性を持っているのです。


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