筋肉と骨の話|考えていること|作業療法士 野村寿子

2013.09.11 / text

筋肉と骨の話
椅子に座っている時の自分の体の構造をイメージしてみましょう。
座面と接触して一番下にあるのは小さい曲面の坐骨です。
その上には広がった形状の骨盤が大きく斜め外側に張り出しています。
骨盤中央にある仙骨の上には腰骨が5つ重なって、その上の胸椎には、
長い肋骨がそれぞれの角度を保ちながら配置されています。さらに細い首の骨の上には最も重い頭の骨。
このとても複雑な構造でできた骨格のバランスをとるためにできたのが腰椎の前弯、
胸椎の後弯、頚椎の前弯というS字のカーブです。
椅子に座った時、骨盤の下にある小さい坐骨ではその位置を保つことが難しいので、
骨盤は後ろに倒れようとします。その後方へのバランスの崩れに対して頭を前にして背中を丸くし、
バランスをとろうとした結果が猫背です。姿勢を保つのが難しい理由は他にもたくさんあります。
頭と肋骨は前に張り出した形状をしている上に、活動の多くが体の前で行われるので、
体は前に倒れていこうとします。この前に倒れる体を後ろから引っ張るために背中の筋肉は常に緊張し続け、
肩こり、腰痛、首の痛みを引き起こしてしまいます。
さらに、私たちは常に役割の違う右手と左手を使った非対称な動きをしています。
体の中の内臓も非対称に配置されていて常に流れを伴って動いているので、
体を対称的に保つということは、実はとても大変な事なのです。
このような体を筋肉の力に頼って支えようとして無理が生じ、疲れや痛みとして私たちの体に現れます。
できるだけ筋肉の力に頼らず、
骨や関節にも負担のかかりにくい体の保ち方と動き方を身につけることが必要です。


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